唐突ですが、作詞の歌詞の話ではなく、菓子の話です。
既に随分と固くなった2週間前の京都の菓子を焼き直していまだに食べています。それは京都の焼餅です。
上賀茂神社の傍らにある「神馬堂」の焼餅は本当に秋は来ても厭きの来ない味で、京菓子の中でも一二位を争うと個人的には思っています。
上賀茂神社は北大路魯山人が育ったところです。
下鴨神社は「御手洗祭り」が有名です。
大徳寺の北の今宮神社の参道に二軒ある「炙り餅」もそれなりですが、やはり、神馬堂の敵ではありませんね。
左党、辛党の僕ですが甘党も兼ねます。
佐藤、加藤、尾藤は砂糖、加糖、果糖、微糖ですから甘党派ですが、
武藤は無糖で中道の無党派。コーヒーでも。
僕が儒学者であれば、折衷派。中国に折り合いをつける折中派ではありません。
自分の人生も酒で失敗したことは数えきれなくありますが、
かの李白も杜甫も人生では決して成功者ではありませんでしたが、酒がこの世になければあのような詩はできなかったでしょう。
酒とバラの日々、酒は避けられません。幕末甘党と辛党の二者択一をもし迫られたとしたら、僕は無論佐幕派になるでしょう。攘夷派ではなく。
晩秋紅葉、明後日の神奈川公演を控えやや気分が高揚。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

「彼は今でも流石、ローリングストーンです」

その彼、ポールマッカートニは今年76歳だとか。往年のザ・ビートルズのヒット曲や彼自身の新曲を交え、ゆうに2時間を超え、水を一滴も飲まず、休憩なし、疲れを知らないステージを見せたロックミュージシャンに驚嘆した。
現在75歳のミック・ジャガーの2016年ザ・ローリングストーンズのキューバ、バハマ公演をビデオで見たが、120万人の聴衆の前でエネルギッシュな歌唱、まったく衰えを知らぬ姿に感動した。イギリスパワー恐るべし。彼らのエネルギーはどこから来るのであろうか。
我が同僚ザ・タイガースのリードボーカル沢田研二は70歳、彼も最近のステージで80歳まで歌い続けると言ったとか。
「人生50年夢か幻か」と織田信長は謡ったが、今や人生100年時代、生活様式もその時間に合わせて生きていく必要があるだろう。
かく言う僕は72歳で、90歳ぐらいまでは演奏し続け、歌い続け、恋愛詞を書き、曲を作って生きたいと思うべきなのではと考えた。明日をも知らない命だが。
我が22世紀バンド、ツアー初日、大阪に向かう新幹線車中で徒然に思う。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

[photo] 2018年11月5日於両国国技館　＞＞